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化粧品・医薬部外品・医薬品の違いとは|定義や広告表現を解説

公開日:2022年01月28日

最終更新日:2022/08/02

化粧品OEMお役立ち情報

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スキンケアやハンドクリームなどを選ぶ上で、目にするのが化粧品・医薬部外品・医薬品などの分類ですね。これらの違いや役割が分からず、何となく選んでいる方も多いのではないでしょうか。

また、化粧品ビジネスを始める上でも「どの分野で挑戦すべきか分からない…」と悩むお客様も多いと聞きます。そこで今回は、化粧品・医薬部外品・医薬品の違いを見ていきましょう。

化粧品・医薬部外品・医薬品の違い

化粧品・医薬部外品・医薬品は、そもそもの定義が全く異なります。薬機法(医薬品医療機器等法)により定められているので、一つずつ解説します。

化粧品の定義

化粧品とは人体に対する作用が緩和なもので「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪をすこやかに保つためのもの」と薬機法(医薬品医療機器等法)で定義されています。

すなわち、化粧品とは肌や髪を清潔にしたり魅力をアップさせることが目的の商品です。スキンケアやメイクアップ、オーラルケアなど様々な商品が該当します。

医薬部外品の定義

医薬部外品とは、「人体に対する作用が緩和なもので、機械器具等ではないもの」と薬機法(医薬品医療機器等法)で定義されています。人体に対する作用が緩和かつ、脱毛の防止、あせもやただれ等の防止、美白に効果があるなどの「有効成分」が含まれています。医薬部外品の中でも3種類に分類できます。

指定医薬部外品 ビタミン剤、のど飴など
医薬部外品 薬用化粧品、入浴剤、育毛剤など
防御用医薬部外品 殺虫剤など

化粧品と混合しやすい薬用化粧品ですが、厚生労働省が認めた有効成分を規定量配合しているという点が異なります。薬用化粧品にはニキビの予防や美白、肌荒れ防止などの効果を持つ有効成分を配合しているのが特徴です。

しかし、「人体に対する作用が緩和」という点は共通するので、医薬部外品だからといって必ずしも肌トラブルが解決するわけではありません。

医薬品の定義

医薬品とは「人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物」と医薬品医療機器等法で定義されています。医薬品は次の5つに細分化することが可能です。

  • 医療用医薬品

  • 要指導医薬品

  • 一般医薬品(1類)

  • 一般医薬品(2類)

  • 一般医薬品(3類)

医療用の保湿剤や皮膚用薬、胃腸薬などは医薬品として扱われます。国内で医薬品を販売・譲渡する場合は厚生労働大臣による製造販売承認が必要です。もし承認を取らずに販売を開始した場合、処罰の対象となるのでご注意ください。

効能・効果や広告表現の違いとは

各分類によって、広告で表現できる効能・効果が異なります。広告とはテレビCMやSNSはもちろん、パッケージや公式サイトの文言も含まれます。広告表現のガイドラインを無視してしまうと薬機法(医薬品医療機器等法)違反となるため、しっかり確認することが大切です。

化粧品

化粧品には56個の効能・効果に関する表現が認められています。使用できるのは下記の範囲内のため、どれほど魅力的な言葉で消費者に伝えるかが化粧品販売を成功させる大きなポイントとなるでしょう。

■頭皮・毛髪について
(1)頭皮、毛髪を清浄にする。
(2)香りにより毛髪、頭皮の不快臭を抑える。
(3)頭皮、毛髪をすこやかに保つ。
(4)毛髪にはり、こしを与える。
(5)頭皮、毛髪にうるおいを与える。
(6)頭皮、毛髪のうるおいを保つ。
(7)毛髪をしなやかにする。
(8)クシどおりをよくする。
(9)毛髪のつやを保つ。
(10)毛髪につやを与える。
(11)フケ、カユミがとれる。
(12)フケ、カユミを抑える。
(13)毛髪の水分、油分を補い保つ。
(14)裂毛、切毛、枝毛を防ぐ。
(15)髪型を整え、保持する。
(16)毛髪の帯電を防止する。

■皮膚について
(17)(汚れをおとすことにより)皮膚を清浄にする。
(18)(洗浄により)ニキビ、アセモを防ぐ(洗顔料)。
(19)肌を整える。
(20)肌のキメを整える。
(21)皮膚をすこやかに保つ。
(22)肌荒れを防ぐ。
(23)肌をひきしめる。
(24)皮膚にうるおいを与える。
(25)皮膚の水分、油分を補い保つ。
(26)皮膚の柔軟性を保つ。
(27)皮膚を保護する。
(28)皮膚の乾燥を防ぐ。
(29)肌を柔らげる。
(30)肌にはりを与える。
(31)肌にツヤを与える。
(32)肌を滑らかにする。
(33)ひげを剃りやすくする。
(34)ひがそり後の肌を整える。
(35)あせもを防ぐ(打粉)。
(36)日やけを防ぐ。
(37)日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ。

■香りについて
(38)芳香を与える。

■爪について
(39)爪を保護する。
(40)爪をすこやかに保つ。
(41)爪にうるおいを与える。

■唇について
(42)口唇の荒れを防ぐ。
(43)口唇のキメを整える。
(44)口唇にうるおいを与える。
(45)口唇をすこやかにする。
(46)口唇を保護する。口唇の乾燥を防ぐ。
(47)口唇の乾燥によるカサツキを防ぐ。
(48)口唇を滑らかにする。

■歯・口内について
(49)ムシ歯を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
(50)歯を白くする(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
(51)歯垢を除去する(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
(52)口中を浄化する(歯みがき類)。
(53)口臭を防ぐ(歯みがき類)。
(54)歯のやにを取る(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
(55)歯石の沈着を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。

■皮膚について
(56)乾燥による小ジワを目立たなくする。

最後の「(56)乾燥による小ジワを目立たなくする。」は、2011年に追加された項目です。こちらのみ、抗シワ製品評価ガイドラインに基づく試験、もしくは同等以上の試験を行う必要があります。全ての化粧品に記載できるわけではないので注意しましょう。

56個の範囲のみを確認すると、化粧品の広告表現は非常に難しく感じるかもしれません。しかし、次のように言い方を変えるだけで消費者に響きやすくなります。

(26)皮膚の柔軟性を保つ。 ふっくら柔らかな触り心地へ
(28)皮膚の乾燥を防ぐ。
(31)肌にツヤを与える。
みずみずしいツヤ肌に

このように魅力的な効能・効果の広告表現を考えるのも、化粧品ならではの楽しみと言えるでしょう。

医薬部外品

今回は医薬部外品の中でも薬用化粧品に限った広告表現について解説します。実は基本的なガイドラインは化粧品とほとんど同じ。薬用化粧品独自で使えるのは、以下の表現です。

(1)にきびを防ぐ…化粧水・乳液・クリーム・化粧用油・パック・ハンドクリームのみ
(2)皮膚の殺菌・消毒…薬用石けんのみ
(3)体臭を防ぐ…薬用石けんのみ

これらに加え、有効成分による効能・効果を表すこともできます。例えば美白有効成分を配合している薬用化粧品であれば、「美白・ホワイトニング」などの言葉を入れると良いでしょう。ただし、注釈として「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」と入れなければなりません。また、薬用化粧品だからといって「肌が白くなる」「シワがなくなる」といった誇張表現は認められません。

医薬品

医薬品の中でも分類によって広告の表現が異なります。医療用医薬品は一般消費者を対象とする広告は禁止されており、固有名詞をウェブや広告文に載せるのは原則NGです。

その他の医薬品は、厚生労働省が認めた効能・効果の範囲を超える広告表現が禁止されています。

化粧品・医薬部外品・医薬品どれを選ぶべき?

化粧品・医薬部外品・医薬品の違いについてご紹介しましたが、それでもどれを選ぶべきか悩んでしまう方も多いでしょう。

新たにビジネスを始めようと考えているのであれば、基本的には化粧品がおすすめです。というのも、医薬部外品は効能効果が謳える代わりに、化粧品以上に広告やパッケージの表現・記載内容等に注意を払う必要があり、厚生労働省からの承認を得るのが非常に難しいです。医薬部外品に関連する知識や経験がないと、製品化まで苦労することが多くあるでしょう。

また、厚生労働者への製品の申請、成分の審査においても、承認が下りるまで約半年~1年の時間がかかるだけではなく、製品化まではデータ分析や試験等の実施をしなければならず、そのために多くの費用が必要になります。

一方で、化粧品のOEMなら医薬部外品と比較しても費用を抑えて、スピーディーに製造することが可能です。これまで多くの化粧品製造を手掛けてきたOEMメーカーであれば、企画から納品まで素早く、より安心してお任せいただけるでしょう。

ゼロ・インフィニティでは、注文から商品の完成までの期間は約2ヶ月です。さらに薬事対応までサポートいたしますので、化粧品の広告表現に不安を感じているお客様からも「安心して販売をスタートできた」とお声を頂いております。

まとめ

今回は化粧品・医薬部外品・医薬品の違いを解説しました。どれも似ているようで定義や広告表現が全く異なるので、混合しないよう注意が必要です。

また、新規でビジネスを始めるのであれば化粧品が良いでしょう。OEMを活用すればライセンスが必要ないため、費用や労力を最低限に抑えながら製造・販売が行えます。化粧品の販売を検討している方はぜひ弊社へお問い合わせください。

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