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化粧品の成分って?3つの基本成分(基材)や美容成分について

公開日:2022年01月07日

最終更新日:2022/08/02

化粧品OEM話題の成分

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化粧品の成分といえば、ヒアルロン酸やコラーゲン…などの美容成分を思い浮かべる方も多いですよね。
しかし、化粧品の約7割は【基本成分】と呼ばれる3つの成分でできています。美容成分ももちろん大切ですが、良い化粧品作りには”良い基本成分”が最も重要なポイントとも言えるでしょう。
そこで今回は、化粧品成分の基礎知識を解説します。

3つの基本成分で構成されている

化粧品は基本成分(基材)と呼ばれる3つの成分が、全体の7~9割を占めています。
基本成分とは、

  • 水性成分

  • 油性成分

  • 界面活性剤

の3つです。

これらのバランスによって、クレンジングや化粧水・乳液などが作られます。まずはそれぞれの役割を見ていきましょう。

水性成分

水性成分とはその名の通り、水に溶けやすい性質の成分。肌の保水を目的とした化粧水などのスキンケア商材は水性成分を多く含んでいます。

水性成分の中で最も多く使用されるのが、精製水です。化粧水や乳液の成分表示を見ると、1番最初に水と記載されていることがほとんど。

精製水でも十分良い化粧水を開発できますが、基本成分にこだわるのであればシンプルな水をベースとするのではなく、

  • 温泉水

  • 果実水

  • ハーブ水

などを使用すると、他メーカーとの差別化を計れます。これらの水性成分は水の中にミネラルやアミノ酸などの成分を含んでいるため、より美肌効果を期待できるでしょう。

油性成分

油性成分とは、オイルなどの水に溶けない性質を持つ成分のこと。皮膚表面に保護膜を作るため、高い保湿効果やエモリエント効果が期待できます。

乳液・クリームに油性成分が配合されているのはもちろん、化粧水には油性成分が含まれているものもあります。水性成分の蒸発を防ぐため、潤いを長時間キープするためには欠かせない成分と言えるでしょう。油性成分は種類が非常に多く、液体・半固形・固形やサラサラ・しっとりなど様々なテクスチャーが存在します。水性成分との相性や作りたいアイテムによって使い分けることが重要です。

ただし、水と油は混ざり合わないため、水性成分と油性成分だけで化粧品は完成しません。そこで活躍するのが「界面活性剤」という成分です。

界面活性剤

界面活性剤とは、水に馴染む性質・油に馴染む性質の両方を兼ね備えた成分のこと。水性成分と油性成分を合わせた液体に界面活性剤を加えると、乳化が起こり化粧品のベースが完成します。

界面活性剤は乳化だけでなく、洗浄の働きを持つ種類も。肌の皮脂やメイクなどの油分は水だけでは落とせませんが、界面活性剤を活用することで落とすことができるのです。ただし、界面活性剤の配合量が多すぎると、肌の必要な潤いや皮脂まで奪うことがあるため「界面活性剤=肌に悪い」というイメージがついています。

しかし、界面活性剤を使用せずに化粧品を完成させるのは非常に難しいこと。いかに肌への刺激を抑えながら配合できるかが、開発者の腕の見せ所と言えるでしょう。

また、界面活性剤の中でも特に【合成界面活性剤】は、敏感肌だと刺激を感じることも。肌に優しい化粧品作りを考えているなら、合成ではなく天然由来やアミノ酸由来を選ぶのがおすすめ。成分のコストが上がるというデメリットがありますが、マイルドな使用感で敏感肌の方でも使いやすいですよ。

最近ではあえて界面活性剤を使用しない化粧水も登場しています。水性成分と油性成分が混ざり合っていないため、2層構造になっているのが特徴。ドレッシングのようにシェイクすることで一時的に水と油を混ぜ合わせるという方法です。

液状ではない乳液やクリームに取り入れることはできませんが、化粧水であればこちらでも問題ありません。水性成分か油性成分のどちらかを着色すればデザイン性も得られるため、シンプルな透明ボトルでもおしゃれに見えます。トレンドを取り入れた化粧水を求めるなら界面活性剤を使用しないのも一つの手でしょう。

基本成分以外の成分って?

ここまでは、化粧品の成分の7〜9割を構成する基本成分(基材)について解説しました。実は基本成分だけでは化粧品の品質を守るのが難しく、残りの約3割の成分も重要な役割を持ちます。大きく分けると機能性成分・安定化成分・その他の成分に分類できるので、これらも詳しく見ていきましょう。

機能性成分

機能性成分とは、一般的に「美容成分」や「有効成分」と呼ばれる成分のこと。化粧品に機能性を追加することが目的で、

  • 肌の保湿

  • シミ、そばかすの予防

  • 毛穴の引き締め

  • ハリケア

などが挙げられます。

「機能性成分を入れれば入れるほど良い」というのは間違いで、これらは量が多いと効果を発揮しなかったり、肌の刺激になる場合があります。そのため最大配合量が決まっている成分も。

例えば、ヒアルロン酸であればたった1gで2~6Lの水分を抱え込むのが特徴。化粧品に1%配合するとゼリーのようなテクスチャーになるため、基本的には1%以下しか配合しません。このように機能性成分は少量でも十分に効果を発揮できる成分が多く、配合量が少なくても化粧品に機能を加えられます。

安定化成分

化粧品の品質を保つためには、安定化成分の配合も欠かせません。安定化成分の目的は、化粧品の変質を防ぐこと。主に防腐剤・酸化防止剤・キレート剤・pH調整剤・増粘剤が挙げられます。

防腐剤

化粧品はどれだけ衛生面に気をつけて製造しても、開封後は消費者の手や空気に存在する微生物が侵入し、容器内で繁殖する可能性があります。エアレス容器など空気が入らない資材を使用しても完璧に防ぐことは難しく、菌の繁殖を防ぎ品質を保つ防腐剤を配合するのが有効な手段です。防腐剤は肌への刺激も考えると、なるべく少量で効果が得られる成分を配合するのが理想。パラベンやフェノキシエタノールを使用するのが一般的です。

酸化防止剤

油分が配合された化粧品は空気に触れると酸化する恐れがあるため、酸化防止剤を配合します。酸化とは物質に酸素が結びつくこと。化粧品は酸化すると、肌が刺激を感じたり色やニオイの変化が現れたりします。これを防ぐために配合されるのが、ビタミンE(トコフェロール)などの酸化防止剤。自らが酸素と結合して酸化することで他の物質が酸化するのを防ぎ、化粧品の品質を維持します。

キレート剤

化粧品の品質を低下させる金属イオンから、化粧品を守る役割があります。金属イオンは少量でも化粧品に混在すると、色・ニオイの変化、乳化の破壊などを引き起こすため、キレート剤で金属イオンの働きを防止。EDTA-2Naという成分を使用することが多いです。

pH調整剤

pHとは、物質の酸性・アルカリ性の度合いを表すもの。0~14の数値基準があり、7を中性として7以下が酸性、7以上がアルカリ性です。人間の肌はpH4.5~6.5のため、化粧品もこれらのpHに調整する必要があります。クエン酸などの成分を配合し、pHを調整します。

増粘剤

高分子とも呼ばれる増粘剤は、化粧品のテクスチャーを決める大きな役割があります。化粧品は肌への効果だけでなく、使用感の良さも消費者にとっては重要。そこで増粘剤を配合することで、適度なとろみを加え機能性を安定させます。さらに乳化の分離を抑制する働きも期待でき、乳液やクリームに多く含まれる成分です。

その他の成分

化粧品に配合されるその他の成分は、香料や色剤、温感・冷感成分などです。これらの成分は化粧品の見た目や香り、使用感を良くするために使用します。特にメイクアップ化粧品の場合、色剤は必須。スキンケアだと使用しない場合も多く、その他の成分は開発する製品によって配合するものが異なります。

化粧品は成分配合のバランスが大切

化粧品は7〜9割が基本成分でできているとお伝えしました。そのため、基本成分にこだわらずに良い化粧品は完成しないとも言えるでしょう。

しかし、残りの成分も化粧品を開発する上でとても重要な役割を担っています。全ての成分をバランス良く配合することが、”良い化粧品”に仕上げる大きなカギです。このバランスが非常に難しく、満足のいく化粧品開発ができなかったというお声も多く耳にします。

ゼロ・インフィニティは15年以上の経験や実績を持つ化粧品OEMメーカーです。これまでの経験に加え、豊富な成分を用意し皆様の理想の化粧品開発をお手伝いいたします。

「化粧品の成分についての知識が不安」「基本成分からこだわって化粧品を開発したい!」などの想いがある方は、ぜひ一度弊社へご相談ください。

まとめ

化粧品の成分は非常に奥深いもので、「この成分を入れれば良い」というわけではなく、全成分のバランスが重要です。基本成分にこだわる・機能性成分を多く配合するなど、良い化粧品開発でこだわる点はメーカーによって様々。

本記事で紹介した内容を意識しながら、化粧品の成分表を見るのも面白いかもしれませんね。細部までこだわった成分配合の化粧品開発を検討しているなら、ぜひ弊社へお任せください。

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